可搬式ブロワのマグネット交換です
得意先の紡績工場から依頼です。
「可搬式ブロワが動かんくなった、直して」
取り急ぎ現場に伺います。
現物を見ると大変古い機械で製造元も良くわからん旧字体で書かれています。
担当者の話ですと40年以上のベテラン機だとか。
仕組みは簡単で三相動力モーターでファンを回し噴出した
空気で余分な綿ぼこりを吹き飛ばす、いわゆるブロワ―です。
安全装置としてサーマル付きの電磁開閉器(マグネット)と押釦がついています。
押釦を押しても動かないとのことで確認すると
押釦自体が劣化して内部のバネが戻ってないっぽいです。
マグネットを手動で操作するとモーターが作動します。
こういう場合は順番に交換していくしかありません。
(マグネットの接点が故障していると手動でも動作しないことが多いので)
まずは押釦の交換です。
現場近くの問屋に問い合わせましたが押釦スイッチの在庫が切れているので
我が社の在庫品スイッチを持ってきて交換してみましたが動きません。
どうもマグネットもダメっぽいです。
(本体に比べれば新しい方ですがこれも年代物です)
サーマル付きのマグネットはどこも在庫無いので取り寄せです。
幸いお客様のところには同型の機械がもう一機あるので御不便ですが
一週間ほど待っていただいて交換とさせていただきました。
数日してマグネット入荷当日に交換に伺い、試運転し無事完了しました。
紡績会社では大小含めこのような古い機械が現役なのは珍しくありません。
原因として
仕組みがシンプルなので比較的修理しやすい、
古すぎて製造元が廃業してる(メンテ不可)
需要が少ないので開発も生産もされず替りが無い、
などなどの理由で使い続けている(使わざるを得ない)らしいです。
当社でもできるだけ協力させていただきますので末永く活躍してくれると嬉しいです。
御依頼ありがとうございました。