紙器製造工場での機械の改造です。
得意先の紙器製造の工場から依頼です。
「うちの古い製造機械で動作中に人が立入ったら自動で停止する
仕組みなんだけど、イマイチ現場の意図と合致しなくて不便なんだわー。
何とかなる?。」
「・・・とりあえず話を伺います・・。」
本来なら機械の製造メーカーだったりメンテの専門家に
やってもらうのが筋なのですが古い機械だとメーカーが
そもそも判らなかったり今は無かったりします。
弊社も基本的な自動制御的なことは習っていますが
あまり複雑なシステムになると把握しきれなかったり
理解するのに膨大な手間と時間がかかるので費用的に
割に合わないことが多いです。
こちらの会社は調査費・設計費についても理解があるので
弊社の能力の及ぶ範囲は全力で対応させていただいております。
上記の費用はあくまで
「改造が可能かどうかの判断」
までの調査費・設計費なので実際の
「工事費」は当然ながら別途です。
さらに見積が内容が複雑でまとめるのが時間かかったり
元請や役所にキチンとした書類で提出する必要がある場合などなどは
「施工するための見積を作る費用」
「設計書・証明書・図面・機器の仕様書」
などを揃える為の費用も事前にいただく場合があります。
御理解くだされば幸いです。
さて、今回の依頼は基本「安全対策」なのですが機械の動作や
作業員の手順などがありナカナカ落としどころが見えません。
担当の方と何度もプランを練り直しました。
結局は根本的な対策ではなく
「作業員の効率を上げて危険な箇所の滞在時間を減らす
=安全性の向上。」
で妥協することになりました。
詳しい解説は省きますが既設のこのボタン(ピンク矢印)と
同じ機能を機械の反対側に増設することで
作業員が立ち入り禁止エリアに滞在する時間を減らそう、という作戦です。
ビフォー
アフター
本来なら床の配線ダクトを活用できるはずなのですが
作業員に踏み付けられたり工具や商品を置いたり落としたりで
破損が酷いのであえて別配管で施工しました。
(この制御卓は別の機械の附帯物で本来は電源回路が別なので
増設したことを明確化したかったという意図もあります)
簡単に潰されない様に厚鋼電線管(通称G管)を使用しています。
ちょっとやそっとでは壊れないように経路も工夫しました。
既存のスイッチとお揃いの銘板を注文して何のスイッチかを明示します。
担当の方と試運転して無事終了です。
「いやー、これで仕事が捗るよ!。
手際が良くなるから挟まれの危険も減るはずだよ。
ありがとう!!。」
喜んでいただいて何よりです。
御依頼ありがとうございました。