BSアンテナの修理です。その2
「BSアンテナの修理です。その1」の続きです。
修理のために上がった屋根の上には機器が沢山ついています。
上から
VHFアンテナ(アナログ1-12ch)
UHFアンテナ(アナログ13-35ch?)
UHFアンテナ(アナログ35-62又はデジタルまさかの三重?)
UHF-UHFミキサー
UHF・VHF・BS混合ブースター
ここまではアナログ時代では時々見かける構成ですね。
しかし、その下に見かけない一段大きな箱が。
表面の記号からスマホで確認すると
マスプロ電工製:ゴーストキラーコンバーター(テレビゴースト除去装置)GKC1T
と判明しました。
アナログ時代には直接届く電波と山やビルなどで反射してから届く電波が
時間差で重なりあうことでテレビの画像が2重になる現象がありました。
いわゆるゴーストです。
ゴーストを消すために開発されたのが「ゴーストキラー」ですが
地上デジタルではゴーストは起きませんから現在は無用の長物。
むしろ、アナログ放送時代の機器なのでデジタル信号に対応していない、
つまり障害になる可能性が高い。
特にBS放送よりもさらにの周波数の高いCS放送、4K8K信号などは当然対応しておらず
信号の劣化がほぼ間違い無く起こります。
その結果、「BSは何とか映るけどCSはほとんど映らない」
と言う状態になる訳ですね。
理想を言えば現状の設備のうち使用しているUHFアンテナと
取り換えたBSアンテナだけ残してその他の
アンテナ、ブースター等々の機器を全て撤去。
新品のBS・CS/UHFブースター1台に整理してしまうのがベストです。
ややこしいのはこのゴーストキラー自体の電源はAC30V。
しかしブースターやBSアンテナへの電源供給のための
出力はDC15V。
つまりこのゴーストキラーでAC-DC変換と電圧調整をしているのです。
最初の御客様への問診でブースターの電源部の場所がはっきりしませんでした。
おそらく屋根裏にあるであろうAC30V電源部を探してDC15V電源へと
機器の入れ替えをすると相当な費用になってしまいます。
そこで御客様は「今回はここまででいいです」と言われ作業終了になったという訳です。
工事する側としては「まだまだ直し足りない、完璧じゃない」という思いが
残りますがお客様が必要とされていないのでしたら無理に直しても
オーバースペックということになります。
お客様には喜んでいただけたので嬉しいです。
御依頼ありがとうございました。