配管内で配線が短絡してました。その4
「配管内で配線が短絡してました。その3」の続きです。
事務所でシーケンス図をおこしてみました。
手書きですが現地の配線はこうなっています。
こんな感じです。
B接点の組合わせで可動範囲の設定とインターロック。
上昇と下降が同時にならないようにしてあるだけで
押釦を押している間、一方にだけ動く(にしか動かない)
比較的簡単な回路です。
「あとは配線(の途中)しかないか?」
同じ状況を再現しようとすると途中の配線が短絡しているとしか考えられないのです。
(特にスイッチ配線H1・H5・H6あたりが怪しい)
アポ取って次回の調査に入ります。
まずは機器を切り離して配線(制御線)だけで導通と絶縁測定を行っていきます。
結果は全く問題無し。
しかし、他が正常なら原因はここしかない。
ダメ元でメカフレキの配管から配線を引き抜いてみます。
・・・ありました。
被覆が破れて芯線が剥きだしになっています。
IV電線4本が10センチほどの間で同じ個所が痛んでいるのと
残った被覆の様子から配管の外から高熱もしくは恒常的な熱で
そこだけピンポイントに配線が痛んだ様子。
しかし裸銅線となった4本が直径16mm足らずの配管内の空間に浮いた状態で
短絡も漏電もせず、電流が流れると回路ができて誤動作してしまうという
ある意味絶妙な状態だったと思われます。
テスターでは判らない故障、不具合。
勉強になります。
抜いたIV電線の替りに三芯のキャブタイヤケーブルを入線。
(1線はアースですが鉄箱でとれていたので省略しました)
分解した部品を元通りに結線します。
試運転すると見事に正常動作になりました!。
先方担当者に確認していただきます。
「イヤー、一時はどうなることかと思ったよ。
治してくれてありがとう!。」
ようやく終了です。
喜んでいただけて何よりです。
御依頼ありがとうございました。