雨が降るとテレビ映りが悪くなるマンション・その2
「雨が降るとテレビ映りが悪くなるマンション・その1」の続きです。
アンテナを交換してからしばらくして管理会社様より連絡いただきました。
「雨が降ると映りが悪いのはあいかわらずで改善されなかった、何とかなる?」
うーーん、漏電調査並に難しい依頼です。
調査は晴れてる時にしたいが映ってる時に行っても効果薄い。
悪い時に調べないと原因が判らないので対策も立てようがありません。
無茶振りを承知でお願いしておきます。
当社「映らなくなった時に連絡もらえませんか?
行けたら行きます(行けない時はゴメンナサイ)」
管理会社「 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・保証はできませんが一応頼んでおきます。
連絡あれば知らせます」
しかし、運の良いのか悪いのか台風が近づき、そこそこ雨が
続いて当社作業が延期となり事務所で待機になってしまった、
というまさにその時、連絡が入りました。
管理会社「今さっき住人様から連絡あり、映らなくなった状態が続いている
そうなのでこれから訪問して現認してみるが同行できますか?」
当社「もちろん、伺います」(待ってました!)
住人の御部屋に上がらせてもらい現認と測定。
映らない2つのチャンネルは前回アンテナ交換時の晴れた日の
測定と比べるとレベル(電波の強さ)は変わりませんが
MER・BER(電波の品質を表わす用語です)の数値が
晴れた日に比べ相当悪くなっています。
雨の中7階の屋上へ上がり管理人に雨傘をさしてもらいながら調査。
体はずぶ濡れになりましたが苦労のかいありました。
原因はブースター、増幅器のようです。
屋外でボックスに入った状態のブースターに水跡、雨の染みがあります。
レベルを測るとアンテナ出力はOKですがブースターの出力はNG。
しかも悪いチャンネルは住人から映りが悪くなると言われていたチャンネルと合致します。
こんなこともあろうかと用意しておいた家庭用ブースターを仮付してみます。
住人の方に伺うと電波状況が改善したようで映るようになったとのこと。
測ってみるとMER・BERも改善されたので間違い無いようです。
推測ですがブースター内部に浸水した時に内部で錆もしくは部品の劣化が起き
梅雨時など湿度が高く状態が続くと特定のチャンネルの電波が劣化するのかもしれません。
「時々悪くなる」「雨が続いた時だけ悪い」などの不定期不特定な状況は
なかなか原因がつかめず苦労したり長引いたりすることが多いのですが
今回は運が良かったです。
しばらく仮設のまま様子をみていただくことになりました。
(他にも原因があればまた再発するかもしれませんから)
このまま収束するといいですが。
ちなみに最初に御相談いただいたアンテナ交換見積時に受信設備の全交換
(アンテナ・配線・ブースター・分配器・各部屋端末まで全てを交換)
すれば必ず治るはずとの見積提案はさせていただいているのですが
やはり費用が膨大な金額になるので却下でした。
普段は映ってるのにそこまで予算は割けないですよね。
当社ではお客様の御都合に応じた対応を心がけています。