アパートの共用灯(非常灯)をLEDにできる?
得意様の大家さんから依頼です。
「アパートの共用灯の球替えがしんどいんでLEDにしたい。
見積もりくれる?」
ありがとうございます!。
こちらの大家さんは管理会社に委託せずに全て御夫婦で管理をされているので
入退去の契約、賃料に始まりテレビ映りから電球替えから御自身で対応されているそうです。
自分で脚立に登って球替えしてたなんて感心です。
しかし最近はフラフラして上るのが危なくなってきたそうで
交換は引退したいそうです。
現地を確認すると廊下の共用灯は6台。
一見すると普通の防雨蛍光灯のようですがよく見ると引き紐が。
蓋を開けるとやはり非常照明兼用型です。
通電ランプも付いてて一応現役。
器具をはずしてもしばらく点灯してました。
(赤い矢印のところがバッテリー、蓄電池です)
非常照明とは普段は普通の照明器具として点灯していますが
火災などで停電になると内臓電池(別の電源のこともあります)に
切り替わり避難時の明かりを確保するというもの。
以前はLEDの非常灯が商品として存在せず断っていた
(もしくは組合せを変えて工事するしかない)案件です。
最近になって法解釈の変更?と大臣認定?でようやく認められた
LED非常灯を提案しましたが防雨型ということもあり大変高価で
値段が合わず却下。
そこで改めて非常照明の設置条件をよくよく確認してみると
今回の建物にはそもそも非常灯の設置が必要無いことが判りました。
そこでバッテリーの無い普通の防犯灯を提案したところ
ようやく発注していただけました。
ビフォー
アフター
あまり煌々と照らしても近所迷惑なので既設と同じ20W蛍光灯相当の商品を
選びましたが今までの照明器具が経年劣化で暗くなっていたので相当明るく感じます。
これで球替えの苦労も無くなりオーナー様も少しノンビリしていただけるのではないでしょうか。
御依頼ありがとうございました。
今回は大家さんの管理物件(自己所有)なので話が早かったですが
オーナーと管理会社・管理組合が別々だと話がなかなかまとまらず
依頼から施工まで何年もかかることがあります。
補足ですが非常照明もバッテリーに寿命があり7-8年で交換しないと
イザと言うときに役に立たないことがあります。
マンションなど大規模住宅はもちろんですがアパートのような小規模な建物でも
避難路に閉塞空間(窓の無い廊下、開放されてない階段室など)が
含まれる場合は建築基準法に準じて設置されてる場合があります。
大家さんや管理会社の方々、何か災害があった時に責任を問われることがありますよ。
お気をつけください。