三相動力コンセントについて
新規の御客様からの依頼です。
「勤め先の工場と自宅の作業場とで溶接機を移動したい。
勤め先はコンセントなんで同じ物付けてくれる?」
「喜んで!」
早速現地調査に伺うと結構大きめの溶接機が。
プラグを見ると接地3p(旧4p)引掛型という規格のプラグです。
作業の内容や進捗によって月単位で工場で溶接したり自宅の作業場で溶接したり
出先の現場で溶接したりでその都度移動するそうです。
自宅では小型の溶接機を家庭用電源で使用していたのですがやはり出力が小さく
はかどらない。
愛用の三相動力の溶接機を持ち運んで作業するようにしたいとのこと。
さて溶接機を拝見すると、なぜか20Aのプラグが付いてます。
溶接機の容量を見ると11kwなので最低40A、50Aでもおかしくない大きさです。
溶接機は溶接対象に合わせて出力を絞るので11Kw目一杯は使うことはまずありません。
しかし、たとえ半分としても20Aはちょっと心もとないですね。
お客様に確認すると
「工場のコンセントが20Aだったので合わせて出力を絞って使ってた。
やっぱ30Aは欲しいよね」
というわけで30Aのコンセントを取付することになりました。
写真右が20A。左が30Aのプラグです。
プラグの刃の大きさは見た目一緒なんですが
20Aのプラグは30Aには挿入できません。
30Aのプラグしか30Aのコンセントには挿入できません。
当然プラグも30Aに交換です。
勤め先の工場のコンセントも30Aに交換することになり
ケーブル付きのコンセントを納品しました。
「出力を上げたら火が安定して調子いいよ。
ありがとう!。」
と喜んでいただけましたのでこちらも嬉しくなりました。
御依頼ありがとうございました。
追記:
動力コンセントは「負荷設備契約」で機器を登録して三相動力を使用されている
御客様には取付できませんので御注意ください。
(「高圧キュービクル受電」や「先方ブレーカ契約」の場合などでは問題ありません)
負荷設備契約は「この機械しか使いません」と電力会社へ約束することで
電気の基本料金を安く抑えてあります。
動力コンセントにしてしまうとお客様が簡単に(勝手に)設備を
交換したり増設したりする恐れがあります。
容量が変わっても申請しないでいると中部電力との契約違反になってしまうからです。
また今回のように本来は30A,40Aの機械を20Aのコンセントに挿して使っていると
配線やコンセントが燃えて火災になる可能性が高いです。
お客様御自身での設備変更は大変危険です。
絶対にやめてください。
よく判らない方は弊社まで御問合せください。